リレーコラム 第6回:吹田亜沙美さん(アリアエンターテインメント・佐藤ひろ美元マネージャー)

佐藤さん10周年おめでとうございます!

この10年のうち、私が佐藤さんと一緒にお仕事してきたのは、半分に満たないくらい…あれ?そんな事ないぞ…今数えてみたら、なんか知り合ってから7年くらいたってました…(驚)。なんでしょうか、ラジオのパーソナリティーとADという立場で、初めて佐藤さんと出会って、まさかマネージャーになるとは夢にも思わず…。

10周年の大事なコラムに、私が参加させてもらっていいのやら…という感じですが、好きなだけ好きな事書いていいと、佐藤さんから放り投げられたので、「佐藤ひろ美」と関わってきたこの数年、ちょっと振り返ってみようかと思います。

初めて「佐藤裕美」というアーティストに出会ったのは、私が東京に来て数カ月たったある日。当時の勤め先が某ラジオ番組を制作していて、その番組のパーソナリティーの一人だったのが、佐藤さんでした。女性アーティスト3人による、30分番組のはずなのに、収録は何時間かけてるんだよ…という編集泣かせの、あの懐かしいラジオ番組です(笑)。何の縁か、その番組のADだった私は、必然的に佐藤さんと接する機会が増えたのですが、私の中で決定的に「この人いい人だ!」と位置づけた出来事は、ハー○ンダッ○のアイスを箱で差し入れてくれたあの瞬間だった気がします。(間違ってる)

ちっちゃいのにパワフルで、よくしゃべって、賑やかで、人に気を遣うタイプで…ラジオが最終回を迎える頃には、すっかり離れがたい人になっておりました。

そんなある日、「佐藤ひろ美のマネージャーをやらないかね?」という甘い誘いにまんまと乗せられて、自分の世話もろくにできないのに、なぜか人の世話をやかなければならない職業へ転職したところ、入社初日に聴かされた佐藤さんの第一声は「ごめん吹田さん!私あと一カ月でこの事務所やめるんだよ~!」でした。…はて?私何的理由でこの会社入ったんですかね?という状況のもと、結局その時はひと月だけ佐藤さんのお手伝いをし、マネージャーになりそこね、それから約1年後。佐藤さんご本人からお呼びがかかり、晴れてマネージャーにジョブチェンジした訳でございます。

もともとフリーで動いていた時代の長かった佐藤さん。自らがつがつ動くので、最初はマネージャーなんていらないんじゃないか…とすら思ったほど。とはいえ、殺人的なお仕事のスケジュールの中動いていた頃で、体の疲労もココロの疲労もいっぱいいっぱいで、ただでさえ痩せていてちっちゃいのに、さらに体重はどんどん減るし、本当にいつ倒れるんじゃないかとヒヤヒヤものでした。それでも、表に出れば笑顔を絶やさず、ファンの皆にも心配をかけまいと、プロとはいえ、本当によく踏ん張っていたなぁ…と思います。アーティストだって人間だから、そりゃ調子いいばっかりじゃなかっただろうし、泣きたい事もたくさんあったと思います。

毎日毎日一緒にいれば、色々な事が起こるので、時には声を荒げたりした事もあったし、泣きながら言いあいした事もあったし、どうしようもない苛立ちを覚えた事もあったけど、いつもステージで歌う佐藤さんを見ると、全部どっかにいっちゃって、実は単純に佐藤さん好きなだけなんじゃ…私?と、特にLIVEの後はよく思いました(笑)

皆のいい姐さんで、相談役で、すぐに人の気持ちになって自分が傷ついたりしちゃうし、見た目に反して中身は男前で、人に甘える事が苦手で、一緒にいる時間がこんなに多いのに、マネージャーの前くらい、ちょっとは甘えてくれたっていいじゃない!と、何度思ったかしれないです。近頃では、ふにゃ~っとした顔して「すいたさ~ん。おねがいがぁ~。」とやってくる佐藤さんを見ると、「今度は何ですか?何やらかしてんですか?」と、若干構えつつ、安心したりもする訳です。

今では、他のアーティストをケアする社長さん。自分だけじゃなく、他のアーティストも押し上げていかなきゃならない立場になって、すっごく苦労しているかと思います。がんばれ!佐藤さん!

ここまでの10年を力に、次の10年も程良く駆けてくださいませ。無理はしすぎないように。そして、いたずらもしすぎないように!
今では、マネージャーという立場ではなくなってしまいましたが、これからも一緒にお仕事していけたらうれしいです。腹かかえて笑ってるうちに終わるような、しょーもない感じのお仕事したいですね!

ちっちゃなエピソードは、本当に限りなくいっくらでも出てくるのですが、きりがないので、そのあたりは今度飲みながらゆっくり話しましょう(笑)

プロフィール

アリア・エンターテインメント:佐藤ひろ美をはじめ音楽制作ブランドElements Gardenなどが所属する、音楽制作・アーチストマネージメント事務所。